撮影好きな人達のツール

撮影好きな人達のツール

最近、スマホの普及でカメラ業界が混乱しています。一般の方々はスマホでの撮影で充分に満足されるようになったので、コンパクトデジカメはほとんど売れなくなりました。
一人の写真愛好家として私は現状を憂いております。そして微力ながら解決の糸口の一つとして考えたのがZNONZです。
弊社は「撮影の失敗がない機材」を目指しません。銀塩時代の、「写真は失敗した回数に応じて上達する」原則を忘れておりません。
また大先輩であるカメラ各社の製品とはひと味・ふた味、違ったものにすべく心がけております。もとよりカメラ各社の製品と競合するつもりはありませんし出来ません。そして弊社は「日本製」であることにもこだわります。

レンズレス光学素子(非レンズ光学素子)

レンズレス光学素子(非レンズ光学素子)

レンズは空気とガラスの境界面で屈折が起こることを利用し、像を形成する仕組みです。しかし光には屈折以外にもたくさんの性質があり、これらを使っても像形成は可能です。
第一はノンレンズカメラの代表であるピンホール、第二は回折を利用するゾーンプレートです。
弊社では更にこれらから派生したフォトンシーブなどを交え、ターレット機構とともに製品化いたしました。

まずピンホール写真についてですが、空間中にランダムに飛び交う光線の内、ピンホールを通過した多数の光線がそのまま受光体に到達し、像として形成されるのがピンホール写真です。
従ってピンホール写真にはピントという概念がないので、遠景も近景も同じ程度にボケた独特の像を形成します。またイメージサークルを大きく取ることも可能なため、大サイズの受光体にも対応できることも特長です。

ゾーンプレートは、直進光を含んでいます。そのため幅広いハローがあり、一見するとピンホールよりもソフトな画像になりますが、芯にはピンホールよりもシャープな画像があります。また色収差もあり、ソフト感を増しています。

芯にシャープな画像がありかつ、直進光のハローによるソフトな画像が、ゾーンプレート画像の特徴といえます。

フォトンシーブ、スクウェアゾーンプレートも同等に直進光によるハローがありますが、ZNONZ 1sでは、ゾーン数がゾーンプレートよりも少ないため、ハロー幅は狭くなります。

また、芯にはゾーンプレートと同様にシャープな画像があります。

スクウェアゾーンプレートは点光源に対して、クロスフィルターのように縦横に光芒が現れます。ZNONZ 1sで撮影したハローのある独特のソフトな画像による表現を目指すか、画像処理によりハロー除去の方向を目指すかは、お客様のお好みしだいです。

ライカM型互換マウント

ライカM型互換マウント

ミラーレスデジタルカメラをはじめ、フィルムカメラを含む多種のカメラでご使用いただきたいので、ZNONZⅠ型ではライカM型互換のマウントを採用しました。
1959年発売のライカM3型で採用されたこのマウントは、M3の評判を決定づける幾多の新機構を実現した画期的な発明でした。そしてそれ以後の35ミリカメラの発展に多大な影響を与えました。
特にその機構があまりにも精密で完成され尽くしていたため、その特許を逃れてレンジファインダー機を開発する余地は残されておらず、競合する世界のカメラ各社は、これへの対抗をあきらめ一眼レフ機構へと開発方向の転換を余儀なくされました。
出現から60年以上経過し特許が切れた今でも、カメラ界のデファクトスタンダードとして、多くの方々から尊敬され続けている機構です。また一眼レフを含め、数々のマウントの中で最も広く互換マウントアダプターが出回っているとも言えるでしょう。    
このような現状に鑑み、ZNONZⅠ型はライカM型互換マウントを採用しています。そしてこのことは、多くの会社が提供するマウントアダプターを使用すれば、ZNONZⅠ型は幅広い機種でご使用いただけるようになりました。

選択ダイアルの操作しやすい位置

選択ダイアルの操作しやすい位置

ZNONZⅠ型のターレットを選択するダイアルは、カメラ本体を、ファインダーを覗く姿勢で構えた時に、右上に位置させて右手の人差し指か中指で操作するか、あるいは左下に位置させて、左手の親指で操作するかのどちらかです。
このどちらでも可能にするため、ZNONZⅠ型は、ライカM型互換のマウントを採用し、その4本爪という特長を生かし、上下を逆さまにしても取り付けられる構造としました。
また、どちらの取り付け位置でもZNONZのロゴは可読となっております。お客様のお好きな操作位置でご使用ください。

ZNONZⅠ型の外形

ZNONZⅠ型の外形

ZNONZⅠ型の外形は正面から見て正方形の右上と左下を切り欠いた、変形六角形です。この切り欠きはライカMシリーズカメラなど光学式レンジファインダー機で使用した際、その視野を確保するために設けました。さらにZNONZⅠ型は上下逆さまにも取り付けられるので、どちらでも視野を遮らないよう、対向位置にも切り欠きがあります。 
このような理由で特徴的な変形六角形の外形が生まれました。デジタルカメラでも富士フイルム製X-Proシリーズのような光学式ファインダーを持つ機種には有効です。

ZNONZⅠ型の換算焦点距離

ZNONZⅠ型の換算焦点距離

ZNONZⅠ型はライカM型互換マウントを採用したので、そのフランジバック寸法の27.8ミリ近傍の29.2ミリを換算焦点距離としています。回折を利用するゾーンプレートなどではこの焦点距離で設計しています。ピンホールには焦点距離という概念がありませんが、ほぼこれに準拠した画角が得られる設計を致しました。
また、ライカM4-P,M6など光学式ファインダー機で28ミリ枠に対応した機種ではZNONZⅠ型を取り付けた時に28ミリ枠が表示されるようマウント部を設定しました。